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2025.03.05

【教育】 パウダDED(Directed Energy Deposition)方式 について(ニデックマシンツール)

 パウダDED(Directed Energy Deposition)方式 についての基礎知識、利点、活用事例について、取りまとめましたのでご参考にして下さい。

パウダDED方式の基礎知識

■パウダDED方式とは?
 パウダDED方式は指向性エネルギー堆積法ともいわれ、熱源であるレーザにより、局所的に供給した金属粉末を基材とともに溶融・凝固させることで、肉盛溶接しながら 3 次元形状を造形していく技術です。(図1)方式としての特徴は、主に下記の3点です。
 (1) 造形箇所に金属粉末を直接供給する方式であり、装置の大形化が容易である。
 (2) 既存部品上に造形できるため、形状付加や補修・コーティングが可能である。
 (3) 造形中に材料を切り換えることで、異種金属を複層造形することができる。

【図1】

 金属3Dプリンタの方式の中でも、数十cm~数m級の大物を造形することや、金型・工具などに補修造形することを得意としているほか、粉末を使用するため数種類の金属材料を混ぜて吐出することでの材料研究開発に適しています。反面、パウダーベッド方式のような細かな形状の造形はあまり得意ではなく、ニアネット造形や部分補修をした後に後加工することが前提の方式となります。

■パウダDED方式で使用できる材料
 パウダDED方式は、その特徴から、航空・宇宙やエネルギー、自動車分野における高機能部品の製造や使用済み部品の補修、あるいは部品製造プロセスの革新等が期待されています。(図2)
 それぞれの産業、用途において活用が見込まれる材料は、主に以下の通りです。
 ●航空・宇宙産業・・・耐熱性、耐食性に優れたインコネル材や、寸法安定性に優れたインバー材、軽量化の一助となるアルミ材・チタン材など
 ●高機能部品製造・補修・・・高硬度材であるハイス鋼やステライト、SKD61、熱伝導性の良い銅系材料などなお、パウダDED方式において推奨される粉末粒径は45μm~100μmです。

【図2】

■パウダDED方式での最近のニーズ
 既存部品上に造形が出来る特徴から、最近では金型や工具の補修・コーティングへ適用される事例が増えています。試作の領域にとどまらず、パウダDED方式の金属3Dプリンタを導入することで、溶接職人の不足や、「一部分だけ摩耗してしまったので金型/工具ごと廃棄して新造しなければならない」という課題の解決を図っている企業が国内で増加しています。

 また、造形中に材料を切り替えたり、グラデーションのように徐々に材料を変えたりする(傾斜する)ことで、熱の影響による基材や積層箇所の割れを抑制することができます。(図3)

さらに、既存の材料を2種類以上混ぜて造形することで、今までにない新しい材料の研究・開発にも活用できます。これは金属3Dプリンタの中でも、パウダDED方式が特に得意としています。

【図3】

より詳しい内容については、以下のサイトをご覧下さい。

★詳細はこちら|日本AM協会 正会員 ニデックマシンツール株式会社

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